レポート
イベントレポート ―夏のマンガナイト&3周年祭り

夏のマンガナイト&3周年祭り

3年前、自分が何をしていたか覚えていますか? マンガナイトは3年前(2009年初夏)、あるシェアハウスの共用スペースで第1回のスタートを切ったところでした。マンガ好きの友人同士で声を掛けあって始まった、ささやかな試みでした。

7月28日(土)に行われた「夏のマンガナイト&3周年祭り」(二部構成)は、マンガナイトが無事3周年を迎えることができた今夏、これまでお世話になってきた方々に感謝を込めてのイベント&パーティ開催となりました。

会場は、末広町Cafe Asan。壁が黒板になっていたり、フキダシをモチーフにしたオブジェが壁に掛かっていたりする、マンガナイトの雰囲気にもピッタリの高感度スペースです。

まず第一部は、定番であるグループ別でのマンガの回し読みと感想の共有タイムです。今回のグループ分けは、各ブース担当イチオシのマンガの名セリフから、参加者に好きなものを選んでもらう新形式を採用しました。

バカ姉弟 金…。浴びるほどね!
極東学園天国 誰かに用意された道には何もない
さんさん録 この世でわたしの愛したすべてがどうかあなたに力を貸してくれますように
セーラームーン 月にかわっておしおきよ!
ノケモノと花嫁 今こそ!!愚鈍な大衆『オトナ』に目覚めを!!

セリフだけで何のマンガか分かりますか? 自分の好きなマンガを選ぶ人も、心に刺さったセリフに惹き寄せられる人も、思いおもいのグループに分かれました。
各グループでは、自己紹介に加えて持ってきたマンガの紹介を行います。今回は3周年にちなんで、参加者のみなさんには「3」にちなんだマンガを持ってきてもらっています。
各テーブルで参加者が互いのマンガをじっくりと読みふけっている間、私は写真を撮ったりしていました。

発表タイムでは、それぞれの班から2〜3冊、「3」にまつわるエピソードと共にそのマンガを紹介してもらいました。たとえば

3月のライオン』(羽海野チカ)
奨励会を舞台にした少年の成長ストーリー。人のつながりが温かく、巻を進める毎にどんどん楽しく、面白くなってゆく
アドルフに告ぐ』(手塚治虫)
ナチス興亡の背景のもと、時代に翻弄される3人のアドルフの人生を描く
海辺へ行く道 そしてまた、夏』(三好 銀)
シリーズもの3巻目。作者の名前にも三が。ある町の点風景を描く短篇集。不思議と心に残るストーリー
読経しちゃうぞ!』(絹田村子)
神主、住職、牧師の3人の主人公が家業と実生活の間で苦悩するストーリー。彼らにとってのクリスマス、お盆とは?
ZUCCA×ZUCA』(はるな檸檬)
宝塚の追っかけでエラいことになっているドキュメントマンガ。神戸に住む妹(3女)にいきなりこのマンガを送り付けられ、熱く勧められた
サンクチュアリ』(史村 翔、池上遼一)
日本の裏と表から頂点を目指す2人の男のストーリー。「3(サン)」クチュアリだからオッケー?
寄生獣』(岩明 均)
今回3周年を迎えたマンガナイト。第1回の課題マンガがこの寄生獣だった!

「3」にもいろいろな解釈があるんだなあと感心してしまいました。面白そうなマンガに、思いがけず遭遇できた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

さて第二部は、「3周年祭り」と題して代表山内からの3周年挨拶からスタートしました。マンガナイトのこれまでの活動歴から、これからの「イベント」開催、リアルな「場」作り、論評や紹介などの「執筆」、関連「プロダクト」の開発など、さらにマンガとヒトを繋げてゆく具体的なマイルストーンを発表しました。今後の進展は、当ウェブサイトでも随時更新してゆく予定です。

しばらくの歓談タイムの後、マンガ交換会を行いました。今回の「3」にちなんで持ち寄ったマンガを、お気に入りのセリフが書き込まれたしおりを頼りに、参加者同士で交換する趣向です。

集めたしおりを並べてみると、いろいろな「3」の理由を想像してしまいます。3が入っているタイトル、主人公が3人の物語、印象的なセリフが3にちなんでいる、第3巻である… どうみても3との関連が分からないものには、持ち主の個人的なエピソードがあるのかもしれませんね。それぞれのマンガに、それぞれの思い出があることを再認識しました。

各参加者に気になるしおりを取ってもらい、交換タイムのスタート。交換相手が見つからないときは、前回からさらに声量を増した「牛SHOUT」がセリフを叫び上げ、相手を呼び付けてくれます。牛SHOUTが失敗することはありません。なぜなら、交換相手が来るまで叫び続けるからです!

そこかしこでマンガを交換する姿、会話に興じるグループのシルエットなど、たくさんの風景をたたえつつ、夏の夜は更けて行きました。

会場の一隅に目を向けると、2012上半期お薦めマンガコーナーが設営されていました。近づけば、大量のバッヂをエプロンにあしらった書店員カズノコ氏がオススメマンガをレクチャーしてくれます。参加者の中でも特にマンガ通が集まり、立ち読みする人、タイトルをチェックする人がつめかけていました。
また本コーナーの一部には、知る人ぞ知るフリーペーパー「まんきき」のバックナンバーもずらり。

そして今回のイベントでは終始、メンバーが選曲したアニメの主題歌や、マンガに関わるアレンジミュージックが流れていました。懐かしの音楽に、イベントの途中思わず画面に見入ってしまう人たちも。

楽しい時間はすぐに過ぎてしまうもので、気がつけば閉会時間になっていました。
マンガと人がクロスオーバーする、暑くて熱い夏の1日となりました。これからもマンガナイトは3周年の先、5周年、10周年を目指して頑張ります。参加者のみなさまには本当にありがとうございました。
(本多正徳)


マンガナイトメンバーの木嶋雅史くんも、本イベントの参加レポートをブログで紹介しています!

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