2016年4月2日

SHERLOCK 大いなるゲーム

Jay、スティーブン・モファット、マーク・ゲイティス
うなった
推理もバディも楽しめる贅沢

マルチメディア展開の一環で、映像作品がマンガ化されたとき、スピード感や迫力に欠け、がっかりすることも少なくない。しかし、英BBCのドラマ「SHELOCK」をマンガ化した「SHERLOCK 大いなるゲーム」は、ドラマの言葉遊びを絶妙な台詞回しで、スピード感を自由自在なコマ割りで再現し、ミステリーマンガとして完成させた。お互いを理解し合った、名探偵ホームズと、助手のワトソンのコンビのやりとりも楽しい。
物語は、ホームズ・ワトソンのコンビと、ホームズの宿敵、モリアーティの対決を中心に進む。基になったドラマは、探偵小説の傑作の一つ、「シャーロック・ホームズシリーズ」の舞台を現代に翻案したもの。ホームズらはスマートフォンを操り、ワトソンは事件録をブログで発表、捜査では最新の科学技術を駆使している。しかし、それでも崩れないのが「ホームズの世界」。謎を見抜き、鋭く指摘するホームズの姿はコナン・ドイル氏の描いたホームズそのもの。ドラマを見てから読んでも、ドラマを見る前に読んでも、どちらでも楽しめる作品だ。

文=bookish
1981年生まれ。「ドラえもん」「ブラック・ジャック」から「週刊少年ジャンプ」へと順当なまんが道を邁進。途中で「りぼん」「なかよし」「マーガレット」も加わりました。主食はいまでも少年マンガですが、おもしろければどんなジャンルも読むので常におもしろい作品を募集。歴史や壮大な物語をベースにしたマンガが好み。マンガ評論を勉強中。マンガナイト内では「STUDIOVOICE」のコラムなど書き物担当になっています。マンガ以外の趣味は、読書に舞台鑑賞。最近はサイクリングも。