わがままちえちゃん

ちえの双子の妹の「さほ」は、交通事故で亡くなった。さほが死んだのは自分のせいだと思っているちえは、自分にとって都合の良いさほの夢を何度も見るほど、自分を許してほしいと思っている。この漫画は、ちえの切実な願望、それに巻き込まれる人間たちとの出会いを通して、ちえの心の成長を描いている。
兄弟姉妹とは、同じ血肉を分け合った仲だが、実は儚く脆い関係性であり生涯永遠のライバルなのでは、と私は思う。恐らく兄弟姉妹がいる人は、一度くらい相手と比べられる恐怖や劣等感を感じたことがあるだろう。それらを、ちえという双子の姉の視点から、濁すことなくストレートに描ききっている。兄弟姉妹がいる人、比べられることに嫌悪感を抱いている人に是非読んでほしい一冊。

文=山口麻衣
1996年生、長野県出身。漫画のジャンルは特にこだわらずに読むが、中でも少女漫画をよく読む。少年漫画はバトル物でもスポーツ物でも、とにかく主人公が熱い性格なものが好き。「となりの怪物くん」「電撃デイジー」「ONE PIECE」「アイシールド21」は何度読み返したかわからない。マンガナイトに入り、読んだことのないジャンルの漫画をたくさん知り、漫画に対しての興味が尽きない毎日である。