のーぷろぶれむ家族

友達に知られたくない、家族のこと。中でもこのマンガの設定は振り切れていて、主人公の女の子の父親が、なぜか人形と再婚し、父親だけがその人形を本当に妻だと思っているというお話です。女の子は必死にこの父親と母親とされている人形の存在を内緒にします。この作品のなかで一番心に残ったのは、主人公とその人形が1対1で話し合う場面。もちろん、人形なので何もしゃべることはありません。けれども人形に本心をぶつける姿は、なぜか、すこしすっきりします。会話はキャッチボールとも言いますが、いつもキャッチボールをする必要はなく、時には思っていることをすべて吐き出す場所があってもいいのかなあ、と考えさせられました。

文=松尾奈々絵
1992年生まれ。少女漫画から青年漫画まで好きです。趣味は野球観戦。