今日を歩く

毎日同じコースを歩いている日常の散歩道で起きたちょっとしたエピソードをマンガにしている、これぞ日常なエッセイ漫画なのですが、歩き方や朝の匂いなど、その視点がかゆいところに手が届くような感度で、おもわず笑みをこぼしてしまったり考えさせられたりします。マンガ家さんの観察眼と妄想力って凄いんだなと改めて感じました。そして著者のいがらしみきお先生のルーチンワークとして、散歩を楽しんでる姿や意地が伝わってきて、なにか一つ毎日同じ事を繰り返す日常を作ろうという気持ちになりました。

文=山内康裕
1979年生。法政大学イノベーションマネジメント研究科修了(MBA in accounting)。 2009年、マンガを介したコミュニケーションを生み出すユニット「マンガナイト」を結成し代表を務める。 イベント・ワークショップ・デザイン・執筆・選書(「このマンガがすごい!」等)を手がける。 また、2010年にはマンガ関連の企画会社「レインボーバード合同会社」を設立し、“マンガ”を軸に施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務等を提供している。 主な実績は「立川まんがぱーく」「東京ワンピースタワー」「池袋シネマチ祭2014」「日本財団これも学習マンガだ!」「アニメorange展」等。 「さいとう・たかを劇画文化財団」理事、「国際文化都市整備機構」監事も務める。共著に『『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方(集英社)』、『人生と勉強に効く学べるマンガ100冊(文藝春秋)』等。